実はひっそりと続けていたこと
1週間で700TSS稼ぐトレーニングを続ける
きっかけは2018年富士ヒルのために購入したパワーメーター
その時に初めてTSSというものを知って、他のブログ等で「700TSS/週を目指してトレーニングすれば強くなる!」という記事を見ました。
それからとりあえず2ヶ月間だけでも700TSS/週やってみるかぁと思い立ったのがちょうど1年前
▼その時の記事
それから7週間続けたみたという記事を書いたり
そして気づいたら、700TSS/週続けてから、もう1年経ちました
途中、何回か(特にここ最近)700TSSを下回ることもあったけど、
1年間が52週あるとすれば、45週以上は700TSS/達成しています。
さて、700TSS/週を1年間続けたらどうなるのかまとめたいと思います。
結果から書くと、
FTP: 280w(3.8w/kg) → 300w(4.1~.2w/kg) (+20w UP)
CTL: 約50 → 100~110付近
富士ヒル: 72分48秒 → 69分48秒 (3分短縮)
地方レースであれば入賞、カテゴリ優勝できるようになった
大人数のエンデューロでも上位に食い込めるように
ただ、ニセコのようなレベルの高い大会ではまだまだ上にいけない
これくらいですかね
成果として一番大きいのは富士ヒルのマイナス3分とエンデューロのメインカテゴリで表彰台
一つ言えるのが、700TSS/週も乗ったらそりゃ速くなるw
1年間のPMC
それぞれのATL(赤),CTL(青),TSB(黄色)はこの通り
(グラフは1週間ごとの平均値なのでざっくりしてます。)
ATL(赤)
ATLは初期から100以上。第一子が産まれたあたり(12月頃)は100を切ることがありましたが、基本的には100以上をウロウロ
最高は130前後。ただATLが高くなると反動があり、その後は急激に落ち込むことが多かったです
CTL(青)
700TSSを始める前から月に1000kmぐらい乗っていたので、始めた頃からCTL60以上あったと思いますが、パワーデータがなかったのでCTL=0からスタート
そのためか、CTL=100になるまで3ヶ月ぐらいかかりました。その後はほぼずっと100前後
最高でも120ぐらい(日付ごとにみると)。ほぼ700TSSを超えていたけど、1000TSS/週を超えることは少なかったからですね。
個人的に、CTLは体力という表現より、回復力を表しているかと思います。CTL分のTSSだったら翌日疲れが(そこまで)残らないという感覚です。 CTL100だった私は、TSS100ぐらいであれば翌日も(ほぼ)元気。でもTSS150になると翌日に少し疲れが残る。
TSB(黄)
最初の頃はTSB= -40~50をウロウロ
この時が一番キツかった。正直かなり無理してた
2ヶ月ぐらいしてようやく-20~-10になってきて、それ以降は0付近を安定してきました。
今はTSBより、どんな内容のトレーニングをしたかで疲労度が全然違います。(もちろんTSBは疲労の良い指標になります)
トレーニング方法の変化
ここが一番書きたかったこと
1年もトレーニングしてれば変化があるもので、700TSSを目的としている中でどうやってトレーニングしており、どんな効果・試行錯誤、改善があったのかを書きたいと思います。もちろん無駄(非効率)なこともしていたので、赤裸々に書いて、読むに人にとって何かしらのヒントが得られれば幸いです
トレーニング内容は時期によって3つに分けられます。
大まかに分けるとこんな感じでした。
最初5ヶ月間:軌道に乗るまでが大変、SSTを稼ぐことだけに注力していた時期
700TSSやろうと一念発起してがむしゃらに乗っていた時期
700TSS/週続ければ速くなると信じてとにかくTSSを積み上げることだけ考えてました。これは間違ってないんだけど、目的と手段が逆というやつ。でも続いたので結果オーライ笑
具体的には、夜会社から帰ってきてから尾根往復(40km)を全力で走って帰ってくることを続けてました。往復40kmで着替え等含めても、2時間以内にトレーニング完了。TSSとしては120~130前後なので、週に3回を目標に続けてました。
そして週末はロングライドでTSS300ぐらい獲得。トレーニング初期だったので、次の日の疲労感が強く、朝起きると「うわっ身体ダルッ。。。」が2ヶ月間続いてました。
ここで気づいたことは、 1~2分程の登りを高強度(当時だと5倍~5.5倍)で走ると一気にTSSが貯まるということ。
なにこれちょーお得じゃんと気付き、
それからはよみうりランド700mの坂でL5インターバルトレーニングを続けてました
FTP*115%ぐらいを2~3分で10~15本
この時期は狂ったようにTSSばかりみてましたね。。。「1回登ると7TSS稼げるから10回登れば70TSSか。。明日のためのもう一本登っておくか」と、こんなことばかり考えてましたね笑
それと都合よく、FTP以上のインターバル続けれいればFTPも上がるだろうと思っていましたが、実際はそんなことはなくFTPは微増ぐらいでした。FTP上げるなら、後でやることになるSSTトレーニングが最適ですね。
ただインターバル耐性はついたのかなと、レースで起きる突発的なインターバルは、前に比べると明らかに耐えれるようになりました。
そしてこの時期は疲労との戦いでした。最初の2ヶ月は、回復が必要とされるTSB-30以下を続けていたので、肉体的にも精神的にも辛くて諦めそうになりました。。。肉体的に疲れると気力もなくなって、「もう今週はやらなくていいだろう」→と悪循環になってしまうので、続けるコツは、「まずは1ヶ月だけやろう」と近い目標を立てることですかね。私はまずは7週間やりきろう。としていました。
その辛い時期を乗り切ると、TSBも-10ぐらいで安定してきて、「じゃあもう1ヶ月だけ続けてみるか」と考えるようになって、気づいたら1年です。(実際はむっちゃ長かったけど笑)
この時期の自分に言うなら、2つ
- トレーニングは長期的にやるものだから、続けられるように無理しなくても良い
(結果続けられたので良いですが、最初無理してた自分に余裕を与えたい。でもたまに無理してトレーニングしないといけない時がある。。と思うw)
- 本来、TTSを稼ぐのが目的じゃなくて、速くなるのが目的。どこを強くしたいかを考えてトレーニングしよう (これは後記述)
中盤3ヶ月間:環境が大きく変わり、継続が一時期困難に。。。それでも続けた
半年近く続けてると環境も変わるわけで、私の場合は第一子が産まれました。
生活リズムが一気に変化して、自転車に割く時間が圧倒的に減りましたね。。。
今まで、夜にトレーニングしていたのですが、夜は子供をお風呂に入れたり、泣き止ませたり、(妻に代わり)ご飯の準備したり、洋服畳んだり、妻のマッサージしたりと忙しくなったので、朝トレーニングスタイルに変えました。
朝5~6時ぐらいに起きて90分ぐらい外を走ってくる。週末ロングライドは出来ないけど、毎日100TSSを積み重ねる練習。トレーニング内容とか全くなく、とにかく時間を抽出して遅くならないために乗るという時期でした。目的なく近場を全力で走ることを続けていたので、特にこれといった成長はなく停滞期でしたね。
新生児の頃って基本的に寝てるので、意外にそこまで忙しくなくて、逆に妻の世話をするのが大変でした。
妻は直接言葉にしてないですが、「私は育児でこんなに疲れ果てて育児で忙しいのに、ロードバイクの練習に行くの?」的な雰囲気がね笑
実際、最初の1ヶ月は私は夜中のオムツ替えに気づかなくて寝てるのに、朝6時ぐらいになったらしっかりと起きてトレーニングに行くという、やっちゃいけないことをしてました笑 今は夜中のオムツ替えに起きて朝もトレーニングする環境に慣れました
数ヶ月経つと妻も安定して、育児にも慣れてきたので週末に時間をもらって3~5時間のロングライドに出かけたり。(それでも100kmとかを月に1回ぐらい)
この時期は続けるだけで精一杯でしたね。効率とか、強くなるとかより、とにかく続ける。それに集中した時期でした。
環境の変化があるときは、淡々と続けるしかないです。1日1日積み重ねる。これから先、いつ安定するだろうか と悩むより今日1日どう過ごすかを考えるだけで十分
後半4ヶ月間:700TSS/週が目的ではない、あくまで手段の一部だと気付く
育児の生活も安定してきて、やっとトレーニングに集中できる!というときに読んだのがこの本
これをきっかけで、 今自分に足りないのはなんだろうと考えるようになりました。
今まではTSSを積み重ねるだけで、なんとなく強くなれていましたが、本来は自分のどこを強くしたいのか(すべきなのか)を考えてトレーニングしないと意味ないよなと思うようになりました。
トレーニング初期によみうりランドでL5のインターバルを続けていたお陰で、その領域には自信が付いていましたが、強い人に比べると圧倒的にFTPが低いのが私の課題。
そこでFTPアップ(PWRアップ)を目指してSSTトレーニングを開始しました。
具体的にはSST強度を週に2時間以上 (月に10時間以上)を目標にしていました。
SST 20分 * 2回のトレーニングを、週に3日以上。 それに加えてチーム練習等にも参加
とにかくL4の出力時間を増やす感覚でトレーニングしてました
2ヶ月後ぐらいに、「あれFTP上がった?」と感じるように
3ヶ月後には、「確実にFTP更新してるな」と確信できるほどに
(最近正確に測ってないので、なんとなく10w上げてトレーニングしてますが笑)
半年前まで、ずっとPWR=3.8~4.0w/kgで1年間ぐらい停滞しており、「月1000kmも乗ってるのに全然FTP上がらないや。。これが限界か」と思っていたのですが、自分の弱いところを再確認(認めて)してそれをメインで取り込むことで、まだ強くなれると認識しました。
なんで今まで気づかなかったんだ。なんとなく知っていたけど、実行に移していなかっただけかな。自分の限界を知ってしまう怖さとか、強くなれなかった絶望が怖いってのも潜在意識であったのかも。単純に、そこまで一生懸命トレーニングしてなかったというのが一番の理由だろうけど
よっぽど強くない人じゃない限り、基礎となるSSTを1年間ぐらい頑張ったら良いんじゃないかなと思います。特に根拠はないですがw
高強度トレーニングすると心拍も高くなり練習した気になるんですが、出力できる時間が少ないので、SSTを長時間やって全体的に底上げした方が、始めの頃は効果的かと思います。
大切なこと
継続すること
すごく当たり前だけど、「1年間続けたら終わり。トレーニング完結」ってことはない。じゃあ2年続けたら終わり?ってそんなこともない。多分ずっと。
トレーニングを短期間がっつりとやってむっちゃ強くなってすぐ辞めるより、続けられるトレーニングを長くしたほうが良い (強さのピークはどうなるか知らないけどw)
何れにせよ、強い人は信じられないトレーニング量をずっと続けてるんですがね。。。。笑
私は700TSS/週はちょっとキツかったです。どうしても700TSS達成できない週が存在する。 数年間出来たとしても、多分10年、20年間継続は無理。体調とか、旅行とかあると500,600TSSの時もある。今後は700TSSに縛られず、強くなるたことを意識したトレーニングにシフトしようと思う。ちょっと自分を開放してあげる
目標を忘れない
私の入り方が悪かったのですが、トレーニング量は目標にならない。
何か、レース入賞とかタイム更新とか本来の目標を忘れないようにする。
途中忘れちゃうことはしょうがない。今でもFTPいくつを目標とか、月~~~kmを目標とかしちゃうことあるけど、やっぱり速くなるのが一番の目標
全部そのためのトレーニング。
本来は「700TSS/週を目標」のように、トレーニングが目的・目標とはならない (短期的にはなりえますが)
逆に、やらなかったこと (効果がないと思うこと)
トレーニング方法って大量にあって、1つ1つじっくりと取り組めば効果はでるんだろうけど、効率を考えてやらなかったこと (多分:効果がそこまでないだろう)と思うものを列挙。 人によっては大切なトレーニングもあるわけで、あくまで個人的意見
回復走
これって 、疲労が溜まってるときに軽く回して血液の循環を良くして回復するってことだと認識してるんだけど、個人的にイマイチ受け入れられず。。。それなら家でダラダラとして休みたい笑
筋トレ
これはやってみたかったけどやらなかった。だってTSSに変換できないしw
今後はTSS呪縛から逃れる予定なので、実施してみようかな。
ペダリングなどの技術系
単純に興味がないだけです。。。
役に立ったアイテム
一番はパワーメーター
これなしには今のトレーニングは成し得なかった。迷ってる人は絶対買ったほうが良い。生活変わるw
▼シマノ FC-R9100-P パワーメーター内蔵 50X34T 172.5mm 11S IFCR9100PDX04A
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- 出版社/メーカー: シマノ(SHIMANO)
- メディア: スポーツ用品
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ローラー台
これもほぼ必須。雨降ったら外走るの危ないので、継続するためには必ず欲しい。そしてZwiftもあれば尚良
WAHOO KICKR Smart ワフー キッカー スマート 自転車トレーナー WFBKTR118
私が今使ってるのはTacx neoですが、次買うならKickrかな。
たまにレース出場する。
私の場合はレースで速くなる = レースで上位に食い込むだと思っているので、定期的に出場して気持ちを高める必要があります。ただ、700TSS始めて数ヶ月でいきなり入賞とかはほぼないので、ショック受けないようにしとくべきです笑
振り返ると
長いか短いかでいうと、1年間は長かった。こんだけ頑張ってもまだ1年しか経ってないのかと、
ただ得られたものは多かったです。やっぱりトレーニングする意味って「速くなること」だと思うので、TSS稼ぐより、速くなる走り方を先人のトレーニング方法や自分なりに考えて進むしかない。その中で、TSS700/週はトレーニング量の目安としては使えるかと思います。中級ホビーレーサーにとって適切な量なんじゃないかな。
まずは速くなるトレーニングの中で700TSSぐらいは乗ろう。と言ってもいいかなと感じます。そこから自分ができる質と量・内容を考えていく。
今後、真剣にトレーニングに取り組もうかなと思っている方の参考になればと思います。
私はこれからも続けていき、ハイエンドなレースでも入賞できるような力をつけたいと思います。