つい先日購入した、トレーニング本「50を過ぎても速く!」
読み終わりました!
なんだかパワー・トレーニング・バイブルみたない書き方で、正直読みやすいものではないけど、内容としては参考になった
50歳以上の方はもちろん、若い人が読んでも面白いと思う
テーマは「高強度」
この本で一貫して言っているのが、「とにかく高強度やれ」
著者自体が70歳ぐらいの方らしく、経験的な話もありつつ
基本的には論文ベースで進んでいきます。(経験則で語るのはやめよう的なことも言っていますが、経験則はそれはそれで意味があることも言っています。)
始めの数章は、50歳以上でも速く走れることを論文ベースで紹介しつつ、やればできる!ってことを伝えています。
主な理由としては、実験等で出てくる「運動経験のある高齢者」はランニングとかいわゆる普通の運動経験。ただ私達が考えているのは、もっとハードなトレーニングを積んだ高齢者が必要だと言っています。
もちろん運動してない高齢者より、運動している高齢者の方が身体能力が良いけど、やはり強度が足りない人が多い。だから、実験結果はそこまで信用出来ない場合もあるし、世間で言われているほど高齢者の体力、パワーは落ちないと
ざっくり説明するとこんな感じですw
その後に、具体的なトレーニング内容に入っていきます。
大半の高齢スポーツマンは年を追う毎に強度を下げていく問題を指摘しています。
そうすればもちろん体力は落ちていく。それを年齢のせいにするのは間違っていると。
もちろん高齢になるほど回復力は衰えるし、Vo2MAXは下がる。でもそれ以上に弱くなる原因は、単純に高強度のトレーニング量が減ったからだと言っています。
もちろん高齢者は昔ほど危ない動きはできなかったり、膝が痛かったりするけど、高強度できる!と言い切っています。
むしろ高強度をやらないと強くなれない!Vo2MAXあげろ!
LSDやらずに高強度一択
後半では、高強度の具体例が出てきています。
読んだ感想
論文ベースで主観が入らないようにはしてますが、やはり著者の確証バイヤス感は否めない。高齢者が強くなるために有効な情報だけが多く集められていて、否定的な情報は載せていない感はある。
ただそれを差し引いても、モチベーションアップにはかなり役立つと思う。
もう60歳だから昔みたいには走れない。って思うのは普通だろうけど、この本では「そんなことない!」って一蹴してますからねw
私が60歳なら、もっとワクワクして読んでたと思います。この本読んだら何かすごいことが起こるんじゃないかって思わせる内容です。
そういう、モチベーションアップを上げることができれば、この本は既に役割を果たしているんじゃないかな。
それだけでも十分の価値がある
そして、本題の高強度ですが
高齢者はLSD系が中心になりすぎてる。高強度やれば強くなれるのに!って考えはわかる。
個人名を上げはじめると、高齢者全体じゃなくてその人だからって話になるんだけど、
オーベストの西谷さんなんかはやっぱり夢だよな。
何かの記事で西谷さんは、「年齢が重なると疲れが残るようになる。だから短時間高強度で練習時間を減らして、休息の時間を少しでも増やすことをしてる」って言ってた。
なんだっけ、今年JPTになった時にインタビュー記事だったかな
もともとの凄さもあるけど、高強度は意識してるんだろうなと思う
私も高強度は最近思うところがあって、高強度やってた頃は強かったw
高強度やると一時的に強くなって、1~2ヶ月で停滞して、その後調子を落とす、みたいなサイクルがあると思ってる。だからレース前の調整でやるのが効果を最大化できるのかなって。
高強度やり続けても結構速めに頭打ちがきて、上がり続けないんだろうって
ただ、半年間とか1年間高強度を続けたことがないので、「まだ試してない」から正直わからない
ちょうど本を読んでる頃に、私の過去のトレーニングログを見返してて、ゾーンごとの滞在時間を見てたのですが、ここ最近の高強度ゾーンの時間が圧倒的に少ない
たくさん乗ってれば自然と高強度もやってるかなと思ったけど、例えば週にL5を30分いかないことばかりだった。(特に富士ヒル終わってから)
もっと前の今年の始め頃1~3月は、よみうりランドばっかり登ってたのでL5は週に30~60分ぐらい。その時はチーム練でいいところまで行くシーンがあったので、今より強かったのかも
(ただこの時はL4も多めにやってたから、高強度だけが多かったわけではない)
いいところだけ見ればですが、高強度やってた頃は比較的調子も上向き(だったことが多い気がする)
ただ、高強度と調子の因果関係があるかは不明ですがw あくまでいいところだけ切り取って見たらです。
さて本の話に戻ると
高強度の効率が良いことはもちろんですが、それが出来ない人や高強度以外のトレーニングについても触れています。
LSDにも効果はあると言ってますし、AeTトレーニング(L3ぐらい、有酸素性作業閾値(Aerobic Threshold))の効果も話してます。具体的なトレーニングプランや、時間、心拍も書かれています。
本自体は非常に面白いので、是非読んでみてください
私が高齢者になっても高強度バリバリやりきる自信はないですが、それでも希望を与えてくれる本です。